Q&A

HTLV-1に関する情報Q&A―83個の質問に専門医が答えました―

目次
1. HTLV-1について[Q1~Q3]
2. ウイルスの検査について[Q4~Q6
3. HTLV-1の感染について[Q7~Q13]
4. 感染予防について[Q14~Q17]
5. キャリアについて[Q18~Q30]
6. 妊婦健診でのHTLV-1抗体検査について[Q31~Q36]
7. 母子感染と感染予防について[Q37~Q40
8. 妊婦がキャリアの場合の授乳方法について[Q41~Q54]
9. キャリアの子どもについて[Q55~Q62]
10. 乳幼児期のキャリア児の管理について[Q63~Q68]
11. HTLV-1によっておこる病気について(ATL、HAM、HU)[Q69~Q82]
12. 患者会やキャリアの会について[Q83]


5. キャリアについて
Q18:HTLV-1キャリアとはなんですか
Q19:HTLV-1キャリアは全国に何人くらいいるのでしょうか
Q20:HTLV-1キャリアだと言われました。どうしたらよいでしょうか
Q21:HTLV-1キャリアだということを、家族に伝えるべきでしょうか
Q22:妊婦健診で自分がキャリアであることがわかりました。夫に相談すべきでしょうか
Q23:キャリアであると分かった場合、家族もHTLV-1抗体検査を行った方がよいですか
Q24:HTLV-1キャリアの人は、献血ができますか
Q25:献血を行ったら、HTLV-1抗体陽性との結果でした。どうしたらよいでしょうか
Q26:家族にうつる可能性がありますか
Q27:白血病などの病気を起こす確率はどれくらいですか

Q28:健康に不安があり、発症するのではないかと心配ですが、どうしたらよいですか

Q29:発症を予防する方法はありますか
Q30:発症しないようにするために、どうしたらよいでしょうか

 


Q18:HTLV-1キャリアとはなんですか
 
A:HTLV-1を持っていて、ATLやHAMなどの病気を発症していない人をHTLV-1のキャリアと呼びます。HTLV-1に感染するとウイルスは一生体の中にとどまり、持続感染状態となります。 残念ながら、いったん感染してしまうと、薬などでこのウイルスを排除することはできません。このことから感染予防が大切になります。


Q19:HTLV-1キャリアは全国に何人くらいいるのでしょうか

A:
現在少なくとも108 万人、つまり日本の人口の約1%にあたる数のキャリアがいると推測されています。これは、B型肝炎やC型肝炎の感染者の数とあまり変わりません。以前からキャリアの多い西南日本の地域では減少傾向ですが、東京などの大都市圏ではキャリアやATL・HAM患者の数が増加しています。


Q20:HTLV-1キャリアだと言われました。どうしたらよいでしょうか

A:今のところATLやHAMの発症を予防する方法は確立していません。また、特別な健康管理の方法も現在のところありません。授乳や性交渉を除く普通の生活で家族や他人に感染が広がることはありません。従って、周りの人にHTLV-1感染者であることを知らせる必要はありません。しかし、母子感染については、母乳を介して子どもに感染する可能性がありますので、感染予防を考える必要があります。生まれてくる自分の子どもへの感染のリスクを減らすために、正確な情報を十分に得て、栄養方法を選ぶようにしましょう。 また、すでに持病のある方は、ご自分がHTLV-1キャリアであることを主治医に伝えておくことで、早期診断や治療などに役立つ可能性があります。


Q21:HTLV-1キャリアだということを、家族に伝えるべきでしょうか

A:
あなたが、キャリアだと診断された場合、ご家族の中にもキャリアがいる可能性があります。しかし、それぞれのご家族、ご家庭にいろいろな事情があると思いますので、家族に伝えるべきかどうかは、HTLV-1のこと、ATLやHAMなどの病気のリスク、生活上の留意点などの情報を十分に得たうえで、ご自身で判断していただくことになります。判断に迷う場合は、相談窓口にご相談ください。また、本サイトの「相談窓口」のページもご参照ください。


Q22:妊婦健診で自分がキャリアであることがわかりました。夫に相談すべきでしょうか

A:
ご夫婦の状況によってかわりますが、可能であれば相談した方がよいと考えられています。理由として ①HTLV-1は「親の意志」によって子どもへの感染を防ぐことが可能であり、子どもの将来を決定するためには家族で情報を共有して対応する方がよい。 ②断乳をはじめ、子どものHTLV-1感染の検査などを考えるにあたって、悩みや不安を抱えることもあろうが、身近で支えてくれる(支えてほしい)人は夫であり、夫婦としてお互いに支え合う関係として、理解や協力を得やすい。 などがあげられます。信頼できる情報を得ることで、夫婦で支え合ってすばらしい子育てを楽しんでいただきたいと心から願っています。


Q23:キャリアであると分かった場合、家族もHTLV-1抗体検査を行った方がよいですか

A:
妊婦以外はHTLV-1抗体検査の結果が陽性であることを知るメリットは小さく、逆に弊害が生じる恐れがあります。例えば、心理的な負担になるなども考えられます。 夫が検査を希望した場合には、上記の留意点を考慮して、検査を受けるかどうかを決める必要があります。その他の家族の検査についても同様の考え方が必要です。検査を行う場合には、陽性である可能性を考えて、常にカウンセリングを考慮しておく必要があります。担当の先生と十分に相談してみましょう。


Q24:HTLV-1キャリアの人は、献血ができますか

A:
キャリアの方は、献血はできません。また移植への臓器提供にも制限があります。ただし、家族の中にATLを発症した方がいる場合、その方への骨髄移植(造血幹細胞移植)のドナー(骨髄提供者)にはなることができます。>


Q25:献血を行ったら、HTLV-1抗体陽性との結果でした。どうしたらよいでしょうか

A:
HTLV-1に感染していることを意味します。全国で約100人に1人の方が感染している非常に感染者が多いウイルスなので、特別なことではありません。また感染していると判明しても、病気を発症しているわけではありませんので、大きく心配する必要はありません。まずはHTLV-1のことについて知識を深めるように努め、疑問や不安がありましたら、最寄りの保健所や専門医療機関(当ホームページの医療機関検索を参照)への相談をおすすめします。


Q26:家族にうつる可能性がありますか

A:
母乳の授乳、性行為以外で感染することはありませんので、きょうだい間や親せき間など、家族内の感染の心配はありません。


Q27:白血病などの病気を起こす確率はどれくらいですか

A:
ATLの年間発症率が、40歳以上のキャリア1000人に1人です。したがって、HTLV-1キャリアの方が、生涯にATLを発症する可能性は、約5%といわれています。


Q28:健康に不安があり、発症するのではないかと心配ですが、どうしたらよいですか

A:
ATLやHAMなどのHTLV-1関連疾患を発症するのはキャリアの方のごく一部であり、ほとんどのキャリアの方は生涯、発症することなく過ごしています。もしキャリアの方がATL、HAM、HUを疑わせる症状がある場合は、専門医の受診が必要です。血液内科医、神経内科医、眼科医などにご相談ください。症状がない場合でもご希望があれば、さらに詳細な検査を受けたり、年1回程度の経過観察を行うこともできますので、ご相談ください。専門医療機関は、当ホームページの医療機関検索で検索できます。


Q29:発症を予防する方法はありますか

A:
現在の医学では、発症を予防する治療法は確立していません。現在、多くの研究者が、病気の発症のメカニズムについて研究し、発症しない方法を開発しています。


Q30:発症しないようにするために、どうしたらよいでしょうか

A:
医学的に効果が証明されている方法はまだ確立しておりませんので、普段通りの生活を送って頂いて良いと思われます。

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