Q&A

HTLV-1に関する情報Q&A―83個の質問に専門医が答えました―

目次
1. HTLV-1について[Q1~Q3]
2. ウイルスの検査について[Q4~Q6
3. HTLV-1の感染について[Q7~Q13]
4. 感染予防について[Q14~Q17]
5. キャリアについて[Q18~Q30]
6. 妊婦健診でのHTLV-1抗体検査について[Q31~Q36]
7. 母子感染と感染予防について[Q37~Q40
8. 妊婦がキャリアの場合の授乳方法について[Q41~Q54]
9. キャリアの子どもについて[Q55~Q62]
10. 乳幼児期のキャリア児の管理について[Q63~Q68]
11. HTLV-1によっておこる病気について(ATL、HAM、HU)[Q69~Q82]
12. 患者会やキャリアの会について[Q83]


9 . キャリアの子どもについて
Q55:子どもへの感染の可能性はどれくらいですか
Q56:子どもが感染しているか、検査を受けるのは何歳ごろがいいのでしょうか
Q57:子どもにHTLV-1抗体検査を受けさせたほうがよいですか
Q58:子どもがキャリアと診断された場合、子どもに知らせるべきでしょうか

Q59:キャリアの子どもについて、新生児期、乳児期の健康に関して特に気をつけることはありませんか
Q60:子どもが病気になる可能性はどれくらいですか
Q61:授乳以外でうつる可能性がありますか
Q62:感染した母親から子どもへ口移しで離乳食を与えた場合、子どもが感染する可能性はありますか

 


Q55:子どもへの感染の可能性はどれくらいですか
 
A:母子間の感染は、母乳からの感染がほとんどです。母乳中にHTLV-1感染細胞が含まれているためにおこります。生後4か月間以上母乳を飲ませ続けた場合、赤ちゃんの5~6人に1人が感染(感染率15~20%)することが知られています。


Q56:子どもが感染しているか、検査を受けるのは何歳ごろがいいのでしょうか

A:
3歳以降が望ましいと考えられています。乳児期前半には、母親からの移行抗体があるために感染の有無に関係なく抗体は陽性になります。そのため、この時期に行った検査で陽性であっても、子どもが感染しているとは言えません。また、赤ちゃんに感染してからウイルスに対する抗体がきちんとつくられるまでには2年以上かかることが知られています。


Q57:子どもにHTLV-1抗体検査を受けさせたほうがよいですか

A:検査を受けるかどうかについては、ご家族で十分に相談したうえで決めることになります。検査を受けることによって感染の有無を知っておくことは、もし子どもがキャリアであった場合に、その子が将来献血や妊娠に際してキャリアであることを知ってしまう代わりに、家族が子どもに適切なタイミングで感染について説明することができるため、有用と思われます。また、将来、ATLやHAMの発症を抑えるような方法が開発された際に、早く対応できることも可能であり、キャリアであることを知っておくことは有益だと考えられます。一方で、検査の時期は3歳以降に行うのが望ましいですが、幼少時に限らず、子どもがHTLV-1のことを十分に理解できる年齢になってから、子どもと相談しながら、子どもの自由意思で調べることもできます。ATLやHAMを疑う症状が全くなければ、母子感染予防を除いて、現在のところ、感染していることを知るメリットはあまりありません。また、もし陽性であった場合、感染を知ったことで心理的な負担をかかえることになるかもしれません。このことを十分理解した上で、検査を希望される場合は、かかりつけの医師または保健所にご相談ください。


Q58:子どもがキャリアと診断された場合、子どもに知らせるべきでしょうか

A:
知らせる時期については、ご家族でよく話し合って決めるとよいでしょうが、少なくとも、HTLV-1のことを十分理解できる年齢に達した時が望ましいと考えられます。 子どもに知らせていなかった場合、将来子どもが献血や妊婦健診の際に、突然キャリアであることを知りショックを受けたり、もし誤った情報を得てしまえば不必要に悩む恐れがあります。 前もって知らせておくことで、女性であれば妊娠時の検診で、突然HTLV-1感染を知らされて不安になることを避けることができます。男性であれば、パートナーとの性交渉の際にコンドームを使用することによって、パートナーへの感染を防ぐことができるなどの利点があります。


Q59:キャリアの子どもについて、新生児期、乳児期の健康に関して特に気をつけることはありませんか

A:
特にありません。ウイルスを持っていることを除いて普通のお子さんと同じです。安心して育児をしましょう。


Q60:子どもが病気になる可能性はどれくらいですか

A:
ATLは、感染してから発症するまで40~50年以上かかるとされているので、小児がATLになることはまずありません。HAMもほとんどが成人してからの発症ですが、年長児では極めてまれですがHAMをおこすことがありますので、歩き方がだんだんおかしくなるなど、進行性の歩行障害の症状があれば医療機関(神経内科)を受診してください。


Q61:授乳以外でうつる可能性がありますか

A:
授乳以外の経路で、親子間で感染することはありません。もちろん、きょうだい間の感染もありません。


Q62:感染した母親から子どもへ口移しで離乳食を与えた場合、子どもが感染する可能性はありますか

A:
これまでの研究において、唾液からの感染の危険性は非常に低いという結果が得られています。しかし、一般的に、むし歯菌などの問題があり、避けた方が良いでしょう。

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